週刊GPT

ChatGPT、GPT-4関係の記事がずっと多い。凄い盛り上がり。

先週に引き続きオープンな取り組みも続けられており期待大。

  • Baize: An Open-Source Chat Model with Parameter-Efficient Tuning on Self-Chat Data [55.1]
    高品質なマルチターンチャットコーパスを自動生成するパイプラインを提案する。 我々は,オープンソースの大規模言語モデルであるLLaMAを強化するために,パラメータ効率のチューニングを用いる。 得られたモデルはBaizeと呼ばれ、マルチターン対話において優れた性能を示す。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Mon, 3 Apr 2023 17:59:09 GMT)
  • LLaMAベースのオープンなモデル。コーパスをChatGPT(gpt-3.5-turbo)で作っているのが特徴的。おそらくこのような作成過程なので「Commercial use is strictly prohibited.」ただ、ベースとなるLLMさえあればChatGPTクローンの作成は可能なのではないかと思う内容。(ベースが作れないという話あるけど…)
  • リポジトリはGitHub – project-baize/baize-chatbot: Let ChatGPT teach your own chatbot in hours with a single GPU!
  • Pythia: A Suite for Analyzing Large Language Models Across Training and Scaling [19.2]
    Pythiaは16の大規模言語モデル(LLM)からなるスイートで、すべて同じ順序で表示される公開データに基づいてトレーニングされている。 トレーニングデータローダをダウンロードして再構築するツールとともに,16モデル毎に154のチェックポイントを公開しています。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Mon, 3 Apr 2023 20:58:15 GMT)
  • オープンなLLM、最大12Bパラメータのモデルを構築。12B構築時の計算リソースは72,300 GPU hours、A100 (40GB)。p4d.24xlarge(8 GPU hour)が32.77 USD/hourなので、4200万円。LLaMA 7Bと比較しても計算リソースが抑えめ。
  • リポジトリはGitHub – EleutherAI/pythia

医学関連の質問に対応できるかの話

  • Exploring the Potential of Large Language models in Traditional Korean Medicine: A Foundation Model Approach to Culturally-Adapted Healthcare [0.0]
    大規模言語モデルであるGPT-3.5とGPT-4は、医学的な訓練を欠いているにもかかわらず、優れた医学的知識を示している。 本研究は,TKMにおけるGPT-3.5とGPT-4の能力を評価することを目的とした。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Fri, 31 Mar 2023 05:43:21 GMT)
  • 韓国の医学的知識の検証。「GPT-3.5 and GPT-4 achieved 42.06% and 57.29% accuracy, respectively, with GPT-4 nearing passing performance.」と高い性能
  • Evaluating GPT-4 and ChatGPT on Japanese Medical Licensing Examinations [22.3]
    本研究は,過去5年間の全国医療ライセンス試験において,大規模言語モデル(LLM)を評価した。 実験の結果, GPT-4はChatGPTおよびGPT-3より優れており, 5年間の試験に合格していることがわかった。 ベンチマークをIgaku QAとしてリリースし、すべてのモデル出力と試験メタデータを公開します。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Fri, 31 Mar 2023 13:04:47 GMT)
  • こちらは日本の医師国家試験を対象にした検証。GPT-4はChatGPTより優れており試験を通過可能なスコアを達成。
  • 使用したデータセット等が公開されている。GitHub – jungokasai/IgakuQA

次にエンジニアリングの試験を対象とした検証。ここでも優れた性能を達成

  • Can AI Chatbots Pass the Fundamentals of Engineering (FE) and Principles and Practice of Engineering (PE) Structural Exams? [1.1]
    ChatGPT-4 と Bard はそれぞれ FE 試験で 70.9% と 39.2% を獲得し、PE 試験で 46.2% と 41% を獲得した。 現在のChatGPT-4はFE試験に合格する可能性があることは明らかである。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Fri, 31 Mar 2023 15:37:17 GMT)

次に頑健性の話。

  • On the Robustness of ChatGPT: An Adversarial and Out-of-distribution Perspective [33.3]
    本研究は,ChatGPTの頑健性について,敵対的視点とアウト・オブ・ディストリビューションの観点から評価する。 その結果,ほとんどの対人・OOD分類・翻訳作業において一貫した優位性を示した。 ChatGPTは対話関連テキストの理解において驚くべきパフォーマンスを示す。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Wed, 29 Mar 2023 14:21:51 GMT)
  • 頑健性の検証。LLMが優れるかはかなりタスクに依存する印象。
  • (翻訳において優れていると結論しているが、相手を商用システムにしないといけないのでは?と思わなくもない)

上記にも関連するが、翻訳における検証

  • Unleashing the Power of ChatGPT for Translation: An Empirical Study [18.7]
    ChatGPTは自然言語理解と自然言語生成において驚くべき能力を示した。 私たちは、広範囲の翻訳にいくつかの翻訳プロンプトを採用しています。 私たちの研究は、ChatGPTが翻訳において大きな可能性を秘めているという実証的な証拠を提供する。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Wed, 5 Apr 2023 01:17:59 GMT)
  • ドメイン情報を入れるなどプロンプトを工夫することにより機械翻訳でも優れた性能を達成とのこと。
  • 機械翻訳でのIn-Context Learning(GPT-4 + OpenICL) | ぷるーふおぶこんせぷと (staka.jp)でも検証したが、プロンプトを介して機械翻訳に必要な情報を与えられるというのはGPT-4やChatGPTといったLLMの非常に良い利点であると思う。(当然ながらBLEUへの影響も大きい)

最後に要約に関する検証

  • Zero-Shot Cross-Lingual Summarization via Large Language Models [43.8]
    言語間要約(CLS)は、異なる対象言語で要約を生成する。 近年のLarge Language Models (LLMs) の出現は、計算言語学コミュニティから広く注目を集めている。 本稿では,異なるパラダイムからゼロショットCLSを実行するために,LSMを誘導するために様々なプロンプトを経験的に使用した。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Thu, 6 Apr 2023 09:27:37 GMT)
  • LLMを用いたクロスリンガルな要約に関する検証。GPT-3.5,ChatGPT,GPT-4,BLOOMZ,ChatGLM-6B,Vicuna-13B,ChatYuanと非常に多くのモデル&複数のプロンプトのパターンを評価しているのが凄い
  • 全てのおいてGPT-4が優れているわけでもなくデータに依存するのが興味深い。一方でオープンソースのモデルの結果があまりよろしくないのは残念。