LLM Agent関連(OSS, 音楽, LLM強化, マクロ経済)

最近、LLMをAgentとして使う研究が多く発表されている。LLMのAgents – arXiv最新論文の紹介 (devneko.jp)で取り上げたようにオープンな取り組み、音楽特化のような分野特化の取り組み、LLM自体を強化する取り組み(Llama 2 70Bを強化しgpt-3.5-turbo相当)など様々な研究がある。この分野が社会実装されると影響が大きく要注目。

  • MusicAgent: An AI Agent for Music Understanding and Generation with Large Language Models [54.6]
    MusicAgentは、多数の音楽関連ツールと、ユーザの要求に対処するための自律ワークフローを統合している。 このシステムの第一の目的は、AI音楽ツールの複雑さからユーザーを解放し、クリエイティブな側面に集中できるようにすることである。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Wed, 18 Oct 2023 13:31:10 GMT)
  • AI+音楽のためのエージェント、分野特化の取り組みは珍しいが1分野に様々なタスクがありツールがありという状況だと非常に役に立つと思う。
  • リポジトリはmuzic/agent at main · microsoft/muzic · GitHub
  • AgentTuning: Enabling Generalized Agent Abilities for LLMs [35.7]
    本稿では,オープンな大規模言語モデルのエージェント能力を高めるための,シンプルで汎用的なAgentTuningを提案する。 我々は、AgentInstructと一般的なドメインからのオープンソース命令を組み合わせることで、ハイブリッドなインストラクションチューニング戦略を採用する。 評価の結果,AgentTuning は汎用能力を損なうことなく LLM のエージェント機能を実現することができることがわかった。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Thu, 19 Oct 2023 15:19:53 GMT)
  • 言語モデルのエージェント能力を高めるデータAgentInstructを構築、AgentTuningによってLlama 2 ベースのAgentLMを構築、70Bでgpt-3.5-turbo相当の能力とのこと
  • リポジトリはGitHub – THUDM/AgentTuning: AgentTuning: Enabling Generalized Agent Abilities for LLMs
  • Large Language Model-Empowered Agents for Simulating Macroeconomic Activities [48.6]
    大規模言語モデル(LLM)は、最近、自律的な人間のような特徴を提供することで有名になった。 我々は,人為的な意思決定と適応性を示すために,プロンプトエンジニアリング駆動型LLMエージェントを設計する。 我々の研究は、LLMとその人間的特性に基づいてマクロ経済学をシミュレートする有望な可能性を実証している。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Mon, 16 Oct 2023 14:19:40 GMT)
  • マクロ経済シミュレーションへのLLM活用、「Classic macroeconomic phenomena are reproduced and more reasonable compared to traditional rule-based or AI agents.」とのこと。

EUREKA:  Evolution-driven Universal REward Kit for Agent

  • Eureka: Human-Level Reward Design via Coding Large Language Models [126.0]
    大規模言語モデル(LLM)は、シーケンシャルな意思決定タスクのためのハイレベルなセマンティックプランナーとして優れています。 LLMを用いた人間レベルの報酬設計アルゴリズムであるEurekaを提案する。 Eurekaは、最先端のLLMの目覚ましいゼロショット生成、コード書き、コンテキスト内改善機能を利用する。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Thu, 19 Oct 2023 17:31:01 GMT)
  • LLMを用いた reward design algorithm の提案。性能は人間レベルとのことであり、「EUREKA can improve and benefit from human reward functions.」とのこと。強化学習を利用する場合に難しい部分をサポートできる可能性がある。
  • プロジェクトサイトはEureka | Human-Level Reward Design via Coding Large Language Models (eureka-research.github.io)

Automatic Hallucination Assessment for Aligned Large Language Models via Transferable Adversarial Attacks

  • Automatic Hallucination Assessment for Aligned Large Language Models via Transferable Adversarial Attacks [98.2]
    本稿では,大規模言語モデルが忠実に振る舞う既存データを適切に修正し,評価データを自動的に生成する手法を開発することを目的とする。 具体的には,LLM ベースのフレームワークである Auto Debug について述べる。 実験結果から, LLMは, インプロンプトに与えられた知識とパラメトリック知識との間に矛盾がある場合, 質問応答シナリオの2つのカテゴリに幻覚を与える可能性が示唆された。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Thu, 19 Oct 2023 06:37:32 GMT)
  • LLMを評価するため(にHallucinationを引き起こす)データセットをエビデンス付きで自動作成するAutoDebugフレームワークワークの提案、対GPT-4やPaLMに対しても有効なよう
  • プロジェクトサイトはAutomatic Hallucination Assessment for Aligned Large Language Models via Transferable Adversarial Attacks (autodebug-llm.github.io)

オープンなLLM(LLM-jp-13B)、Transparency Index、Llemma、Lemur

130億パラメータの大規模言語モデル「LLM-jp-13B」を構築~NII主宰LLM勉強会(LLM-jp)の初期の成果をアカデミアや産業界の研究開発に資するために公開~ – 国立情報学研究所 / National Institute of Informatics
でApache-2の日本語対応(おそらく日英対応)LLMが発表された。ツール類も含めてオープンであり素晴らしい取り組み

LLMを含むFoundationModelのTransparencyレポートが Stanford HAIから出ている。Introducing The Foundation Model Transparency Index (stanford.edu)。OSSのものが一番とは限らない意外な結果だが、各指標が同じ重さだというのに無理がありそう。。

今週も特化型を含めてLLMの発表が複数あった。

  • Llemma: An Open Language Model For Mathematics [48.3]
    数学のための大きな言語モデルであるLlemmaを紹介します。 MATHベンチマークでは、Llemmaはすべての既知のオープンベースモデルより優れている。 レムマは道具の使用と公式な定理を証明することができるが、それ以上の微調整は行わない。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Mon, 16 Oct 2023 17:54:07 GMT)
  • Code Llamaを継続学習し、数学の能力を強化したLLM
  • リポジトリはGitHub – EleutherAI/math-lm

UniSim: Learning Interactive Real-World Simulators

  • Learning Interactive Real-World Simulators [113.5]
    生成モデルを用いて実世界の相互作用の普遍的シミュレータ(UniSim)を学習する可能性について検討する。 UniSimは、高レベルの命令と低レベルの制御の両方の視覚的結果をシミュレートすることで、人間とエージェントが世界とどのように相互作用するかをエミュレートすることができる。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Mon, 9 Oct 2023 19:42:22 GMT)
  • 生成モデルを活用したエージェントをシミュレーション環境を通して学習していく話、強化学習で有力だった方針であり、エージェントの学習にも有望な方針に思える。
  • プロジェクトサイトはUniSim: Learning Interactive Real-World Simulators (universal-simulator.github.io)

RoleLLM、RoleBench

Towards Better Chain-of-Thought Prompting Strategies: A Survey

  • Towards Better Chain-of-Thought Prompting Strategies: A Survey [60.8]
    CoT(Chain-of-Thought)は,大規模言語モデル(LLM)の促進戦略として使用すると,その印象的な強度を示す。 近年,CoTの促進効果が注目されている。 この調査は、関連する研究全般の参考になるかもしれない。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Sun, 8 Oct 2023 01:16:55 GMT)
  • Chain of Thoughtのサーベイ、新たな分野でありサーベイできるほどの研究があるというのも若干驚き。Extension Strategiesが非常に参考になった。

LLMのUnlearning

  • Who’s Harry Potter? Approximate Unlearning in LLMs [4.8]
    大きな言語モデル(LLM)は、しばしば著作権のあるコンテンツを含む巨大なインターネットコーパスで訓練されている。 これは、これらのモデルの開発者やユーザ、およびオリジナルの著者や出版者にとって、法的および倫理的な課題を引き起こす。 本稿では,LLMからトレーニングデータのサブセットをスクラッチから再学習する必要がない新しい手法を提案する。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Tue, 3 Oct 2023 17:48:14 GMT)
  • LLMに対するunlearning手法の提案

HtT: Hypotheses-to-Theories

  • Large Language Models can Learn Rules [111.7]
    大規模言語モデル(LLM)を用いた推論のためのルールライブラリを学習するフレームワークであるHtTを提案する。 数値的推論問題と関係的推論問題の両方の実験は、HtTが既存のプロンプト法を改善することを示している。 学習されたルールは、異なるモデルや同じ問題の異なる形式にも転送可能である。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Tue, 10 Oct 2023 23:07:01 GMT)
  • LLMがルールを導出できるか調査した論文。ルール生成と検証を行うINDUCTION STAGE、ルールライブラリから適用するDEDUCTION STAGEを分けるアプローチで特にGPT-4について有望な結果でありCoTを上回る。
  • XAIにも有効なアプローチに見え興味深い。

Multilingual Jailbreak Challenges in Large Language Models

  • Multilingual Jailbreak Challenges in Large Language Models [96.7]
    本研究では,大規模言語モデル(LLM)における多言語ジェイルブレイク問題の存在を明らかにする。 リスクシナリオとして,意図的でないシナリオと意図的シナリオの2つを考えます。 安全な微調整のための多言語学習データを自動的に生成する新しいtextscSelf-Defense フレームワークを提案する。
    論文  参考訳(メタデータ)   (Tue, 10 Oct 2023 09:44:06 GMT)
  • 多言語でのJailbreakと防御法の提案、日本語が入っていないのが悲しい
  • 現実装では多言語プロンプトに対する防御は十分でないという結果に見える。(防御方法はこの論文でも提案されている。)
  • リポジトリはGitHub – DAMO-NLP-SG/multilingual-safety-for-LLMs: Data for “Multilingual Jailbreak Challenges in Large Language Models”